働かなくても手に入る不労所得として頭に浮かぶのは、家賃収入が得られる不動産などの投資です。
賃貸経営をして働かずに収入を得たいと考えている人も多くいますが、不動産で収益を得た場合は、税金を支払う義務が生じます。
今回は、家賃収入がある場合にかかる税金の種類や計算方法などを解説します。

1.家賃収入がある場合にかかる税金の種類
ー所得税
不動産所得以外にも所得がある場合は、それらをすべて合算した所得額から、控除された金額を除いた「課税所得金額」を基に算出されるのが所得税です。
所得税は、累進課税なので、所得が増えるほど税率が上がるシステムになっています。
ー住民税
住民税は、住んでいる場所の自治体に支払う税金です。
住民税は、前年の所得額に応じて課税される「所得割」と一律で課税される「均等割」がありますが、その年度の確定申告が赤字の場合は、「均等割」のみとなります。
ー固定資産税
固定資産税は、土地や家屋、償却資産を所有している人に課せられている税金です。
そのため、たとえ家賃収入がなくても、不動産を所有している人は必ず支払わなければなりません。
固定資産税は、特に申告する必要はなく、自治体が1月1日時点の登記情報を元に納付金額を計算して通知書を送付するようになっています。
ー都市計画税
都市計画税は、固定資産税と同様に不動産を所有している人に課せられる税金です。
固定資産税との違いは、都市計画法が指定する「都市計画区域」に不動産を所有している人にのみ課せられる地方税で、固定資産税評価額に自治体が定めた税率(標準では0.3%)を乗じた金額になります。
自分が所有している不動産に都市計画税の支払い義務があるのかを確認するには、所在地の自治体に問い合わせてみると良いでしょう。
2.家賃収入がある場合にかかる税金の計算方法
家賃収入がある場合にかかる「所得税」と「住民税」は、どのように計算されるのでしょうか。
ー所得税
所得税を確認するには、まず家賃収入から必要経費を除いた不動産所得と、不動産所得以外に所得がある場合は、その所得と控除額を引いた金額を合算します。
次に算出した課税所得×税率-課税控除額によって導き出された金額が所得税となります。
例えば、家賃収入と更新料などで1,000万円の収入があり、経費が500万円かかったとすると不動産所得は1,000万円-500万円=500万円となります。
不動産所得以外にも所得がある場合は、その他の所得も合算します。
ここでは、その他の所得が500万円として計算してみましょう。
その場合、不動産所得500万円+その他の所得500万円=1,000万円が所得となります。
この所得から各種控除額の80万円を除いた金額920万円が課税所得となります。
ここから、税率をかけて控除額を差し引きますが、以下のように計算します。
920万円×税率33%-課税控除額636,000円=240万円となるので、240万円が所得税となります。
※税率と控除額は、課税される所得額によって変わってくるので、国税庁のホームページで確認すると良いでしょう。
また、控除には、基礎控除の他に社会保険料控除や医療費控除、配偶者控除、扶養控除などがあります。
ー住民税
住民税は、所得税で計算した課税所得に対して一律10%(県民税4%、市町村税6%)の税金が課せられます。
住民税は、所得税と一緒に確定申告で手続きして、「普通徴収」と「特別徴収」のどちらかの方法で納付することになります。
3.家賃収入があるのに税金を払わないとどうなる?
家賃収入があるのに、申告せず税金を払わなかった場合は、無申告加算税や延滞税が発生します。
無申告加算税は、20%が加算されるだけでなく、すぐに支払わなければなりません。
仮に、何年にもわたって無申告だった場合は、その期間の無申告加算税をまとめて払う必要があります。
また、過少申告をしていた場合は、過少申告加算税が10%かかることもあります。
虚偽の申告していた場合は、さらに深刻で40%の重加算税がかかることもあるだけでなく、悪質だと判断されると国税局から脱税として告発される可能性もあります。
家賃収入を申告しないと追徴課税などのペナルティの他にも、確定申告の際に青色申告ができなくなる場合があります。
青色申告は、税制上でさまざまなメリットがありますが、税務署から承認を受けた人や法人しか認められません。
もし、無申告をしてしまうと、この青色申告の承認を取り消されてしまう場合があるのです。
青色申告を取り消されると金融機関からの信用もなくなるので、税制面や資金面でかなり厳しい局面を迎えることになるでしょう。
青色申告は、取り消されると1年間は申請ができません。
したがってどんなに急いでも、翌々期まで青色申告の申請ができなくなります。
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